こんにちは!
毎週土曜日のブログ担当をしています、
提携コピーライターの林 孝治(はやし こうじ)です。
『バルミューダのトースター』
をご存知ですか?
って、この頃、商品の紹介ばっかりですね(笑)
というのもね、
個性的なものや上手に売っているものって
とにかく発想が面白いんですよ!
面白いもの好きな僕としては、
もう喋らずにはいられないんです。
ジッとしてられない。
だから、最近、貧乏ゆすりをするようになりました(笑)
それはいいんですが^^;
バルミューダのトースターの話題でしたね。
実物はコチラ ↓
(バルミューダさんのサイトからお借りしてます)
パッと見た感じは、
どこにでもありそうなシンプルでオシャレなトースターですよね。
使い方もシンプルで、
パンを入れて、水を5cc入れます。
で、
「トースト」「チーズトースト」「フランスパン」「クロワッサン」
のどれを焼くかと焼き時間をセットして終わり。
なので、ツマミが二つしか付いていません。
見た目も使い方も、とてもシンプルですね^^
さて、どうしてこのトースターが人気なんでしょうか?
それは、このトースターでパンを焼くと
とってもおいしいパンが食べられるからです。
「え?それじゃあ、他のものと変わらないんじゃ…」
と思いますよね(笑)
どうおいしいのかというと、
外はサクサクとして、中はもっちりとした
まるでパン屋さんの焼きたてのパンを食べているかのような味わいです。
そして、こだわりは見た目にもあります。
使い方をシンプルにすることもそうですが、
「とてもおいしいものは、どのようなところから出てくるべきか?」
という命題のもとでデザインされたものなんです。
“すべては、究極においしいトーストを食べるため”
とも言えるでしょう。
でも、不思議だと思いませんか?
誰が、そんなトースターが欲しいと思ったのでしょう?
マーケティングやブランディングをするときに
市場調査して「どんなものがニーズとして求められているのか」を調べます。
が、
このトースターを作ったバルミューダは、
そういった調査をしなかったそうです。
社長の寺尾さんは、
「市場調査はやっても無駄です。人間って、何が欲しいと聞かれても答えられないもの。
だから調査で答えは出ません。そこで、人が本当に欲しいものを実現するのが
クリエイティブの仕事です。究極のチーズトーストが食べたいですか、と聞かれたら、
みんな興味を持ちますよね。単純に私自身も、世界一のトーストが食べたいと思った。
その渇望をテクノロジーで実現しただけ。マーケティング調査の入ってくる隙なんてありません」
(出典:http://top.tsite.jp/lifestyle/table/i/25407230/)
と話しています。
「究極のチーズトーストを食べたいですか?」
「世界一のトーストが食べたい」
いわば生産者側の想いのみでつくられた商品ということです。
でも、ここには、とても重要なことが隠されています。
今は、「もの」が溢れている時代です。
真新しい商品を出せば、違うメーカーが似たようなものをつくって売り出してくる。
言ってしまうと、
どこのメーカーのものを買っても、大して差がないということ。
たとえば、車を“ツール(道具)”として考えた場合、
人やものを運ぶ手段として、とても便利なものです。
この目的さえ果たせれば、どこのメーカーの車に乗っても変わらないですよね。
それなのに、どうして人はメーカーやデザインをこだわったりするのでしょうか?
もし、あなたが車を持っているなら、考えてみてください。
「なぜ、あなたはその車を選んで、乗っていますか?」
きっと気づくと思います。
車ではなく、〇〇を買っていることを。
では、〇〇とは、どんなものだと思いますか?
その答えは、寺尾さんのお話の中にあります。
いいですか?
答えを言っちゃいますよ?(笑)
答えは、「人は“体験”を買っている」ということです。
車のお話でいえば、
“人やものを運ぶ手段”という目的が達成されることが大前提としてあります。
ただ、そこに見た目や乗り心地など、人の感情に問いかけてくるものがあり、
買い手は、自分の心を一番満たしてくれるものを選んで買っている
ということです。
その視点で考えたとき、
バルミューダのトースターもこう考えられます。
トースターとしての目的である“パンを焼く”ことは
大前提として果たすことができる。
ただ、そこに
「究極のチーズトーストが食べられる」
という体験を提供しているということです。
だから、人はそんなトーストを食べたいから買うわけです。
言い方を換えたら、
「そんなトーストが食べられるのはバルミューダのトースターだけ。
そしたら、それを買うしかないよね」
ということになります。
先ほどもお話しましたが、
今は「もの」が溢れている時代です。
その中で、自分たちを選んでもらうために
「こういう体験ができる」という独自性があると
とても強みになります。
ぜひあなたの持つ商品が
「どんな体験を提供しているのか」を考えてみてください。
その体験を欲しがっている人がきっといるはずですよ^^
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